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人力車豆知識④人力車タイヤ製造の意外な事実

人力車タイヤ製造の意外な事実

意外なことに人力車専用のタイヤもチューブの既製品はありません。
人力車のタイヤは直径で約41インチあります。昔は木の車輪でしたが、現代の人力車は昔のままのデザインをそのまま活かし現代の材料に置き換えているので、タイヤも昔のサイズを再現しています。ところが人力車の製造数が少ないため、タイヤメーカーには人力車専用のタイヤやチューブを作る製造ラインがありません。
ではどうやって作るかというと、リヤカーなどにも使われている自転車の業務用幅広タイプのものを切って2つ分をつなげて作ります。この作業ができるタイヤ製造会社は私の知る限り1社しかありません。タイヤもチューブも消耗品ですから人力車会社は常に予備をそこから購入しストックしているはずです。ちなみにパンクしたら自転車と同じようにチューブを修理します。最近はパンクのリスクを減らすためにノーパンクタイヤというものも使われれています。
チューブの代わりに空洞のない棒状のゴムをはめこみます。パンクしないというメリットはありますが、デメリットはめこみが大変なのと、空気のクッションがないので道路の凸凹や段差などの衝撃がお客様に伝わって乗り心地がイマイチということです。
ちなみに海外にも独自の人力車がありますが、ほとんどが既成の自転車を改造したものや自転車のタイヤを使用しています。日本の人力車の魅力はその大きな車輪による座る位置の高さです。ステージに上がったような優越感で高い目線からの風景を楽しめます。

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